前回の続きです。
合格するまでは何も買わないと決めていたため、何のお土産も持たず帰京しました。
いつ追試が行われるかは不明でしたが、指導テーマは不合格時から変更がなく、取り組むべき課題が自分の中で明確になったため、「あとは練習あるのみ」というクリアな状況になりました。
とはいいつつも普段の指導対象は小学生であり、広いグラウンドも使えないこともあり、実際の追試と同じ状態を作ることはできません。
さらに言えば、自分のB級合格より目の前の子供たちの課題の解消・改善を優先させるのが担当コーチとして当然の責務ですので、B級の試験とは切り離して指導に臨むことも多々ありました。
チームに戻って指導してみると、コーチングのタイミングや内容が改善され、見えるものがとても増えていることが実感できましたが、それに従い子どもたちの上達速度も増していくのがわかるので、やはり指導者が勉強し続けることは大事なのだと改めて感じました。
チームでの指導以外では、テレビなどでサッカーの試合を見ながらコーチングの声を出して試験のイメージトレーニングをしたり(やってみると結構恥ずかしいものですがそんなことを言っている場合ではなく、毎日1~2試合は必ず観ました)、より広いグラウンドでのより速いプレーに目を慣らすために休日を使ってJリーグクラブの下部組織の練習を観に行ったりしました。
そうして準備を整えているうち、実技の追試案内の前に筆記試験の結果連絡が届きました。
手応えのなかった1教科は予想通り不合格でしたが、それ以外はすべて合格。
不合格だった1教科はその分のレポートを提出して完了となりましたので、あとはいよいよ「指導実践の実技試験にいかにして合格するか」という、「唯一にして最大の課題」のみとなりました。
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